これまで問題なく動いていたロボットの動作が急に遅くなると、故障ではないかと不安になるかもしれません。しかし、専門家を呼ぶ前にご自身で確認できることがいくつかあります。
まずは落ち着いて、以下の3つのステップを試してみましょう。
家電製品などと同じようにまずは基本となる「再起動(電源の入れ直し)」を試しましょう。一時的なシステムエラーであれば、これだけで調子が戻るケースもあります。
同時に、バッテリーの状況も確認してください。充電残量は十分でしょうか。充電が正常に行われているかもチェックします。もし、「使用時間が以前より極端に短くなった」「充電がなかなか満タンにならない」といった兆候があれば、バッテリー自体が劣化している可能性も考えられます。
次に、ロボットの動作速度の設定を確認します。ロボット本体のパネルや、管理用のアプリ・画面などで、意図せず設定が変わっていないか見てみましょう。
「低速モード」「安全モード」「エコモード」といった省電力や安全性を優先する設定になっていると、当然ながら動きは遅くなります。ファームウェア(ロボットを動かす基本プログラム)のアップデートや、他の操作者が設定を変更してしまった、という場合も少なくありません。
ロボットが遅くなる原因として意外と多いのが、センサーの誤認識です。ロボットの目や耳となるセンサー(カメラ、LIDAR、超音波センサーなど)のレンズ部分に、指紋やホコリが付着していないか確認しましょう。
センサーが「近くに障害物がある」と勘違いし、安全のために減速しているのかもしれません。また、車輪やキャスターの周りに髪の毛、ホコリ、テープの切れ端などが絡まっていると、物理的な抵抗になって動きが鈍くなります。これらを確認し、清掃してみましょう。
初期対応を試しても改善しない場合、もう少し根本的な原因が隠れている可能性があります。原因は大きく分けて「機械的な要因」「電気的な要因」「ソフトウェア・環境要因」の3つが考えられます。
ロボットは動く機械であるため、部品はどうしても消耗していきます。
ギア(歯車)やベアリング、ベルトといった動きを伝える部品が長期間の使用によって摩耗したり劣化したりすると、スムーズな動きが妨げられます。また、部品の滑りを良くするための潤滑油(グリス)が切れてしまったり、逆に低温や経年劣化で固まってしまい、抵抗になっているケースもあるでしょう。
清掃では取り切れない内部に異物が入り込んでいる場合も、動作不良の原因となります。
バッテリーの劣化が進み、寿命を迎えている可能性があります。バッテリーが寿命になると、モーターを動かすために必要な電圧や電流を安定して供給できなくなります。
そのほか、動きを生み出すモーター本体の故障や、モーターの動きを制御しているドライバー(基板)の不具合も考えられます。内部の配線が日々の振動などで接触不良を起こしていたり、断線しかけていたりする状態かもしれません。
ロボットを制御するプログラムのバグや、内部のデータ処理が追いつかずに遅延が発生している可能性もあります。あるいは、障害物検知のロジック(仕組み)が過敏な設定になっていて、実際には問題ない距離でも減速してしまうケースもあるでしょう。
また、ロボットが動く環境の変化も影響します。例えば、床材をカーペットに変えたら摩擦抵抗が増えた、動作ルート上に以前はなかった棚や観葉植物が増えた、といったことです。極端な低温環境ではバッテリーの性能が一時的に低下することもあります。
ご自身での初期対応で解決しない場合は、業務に深刻な支障が出る前に、速やかにメーカーやロボット保守の専門会社への相談がおすすめです。専門家による診断で根本原因を特定し、部品交換や設定の調整といった適切な処置を行う必要があります。
普段から行う日常的な清掃や点検(日常点検)と、専門家による定期的なメンテナンス(定期点検)を組み合わせること。それが、ロボットを長く安定して運用し、業務効率を維持するためのカギとなるでしょう。
なお、当サイトではサービスロボットの用途別におすすめの保守会社を紹介しています。ぜひ併せて保守会社選びの参考にしてください。



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※2:参照元:DFA Robotics公式HP(https://dfarobotics.com/topics/xsp--g9xq/)、2021年11月~2024年9月時点