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サービスロボットのメンテナンスの重要性とは?

レストランでの配膳やオフィスビルの清掃、倉庫での品出しなど、さまざまな場所でサービスロボットが活躍する姿を見かけるようになりました。人手不足の解消や業務効率の向上に大きく貢献してくれる頼もしい存在ですが、その性能を最大限に引き出すためには「メンテナンス」が欠かせません。

この記事では、サービスロボットのメンテナンスの重要性から、具体的な点検内容、信頼できる業者の選び方までを分かりやすく解説していきます。

なぜ必要?サービスロボットにメンテナンスが欠かせない3つの理由

そもそも、なぜサービスロボットには定期的なメンテナンスが必要なのでしょうか。その重要性を3つの理由から解説します。

理由1:安定稼働と性能の維持

サービスロボットは、多くのセンサーやモーターといった精密な部品の集合体です。これらの部品がすべて正常に機能して、初めて本来の性能を発揮できる仕組みになっています。

しかし、日々の稼働によってホコリやゴミが溜まったり、部品が少しずつ摩耗したりすることは避けられません。例えば、清掃ロボットのセンサーに汚れが付けば、障害物をうまく避けられなくなるかもしれません。搬送ロボットのタイヤがすり減ると、まっすぐ走行できなくなる可能性もあるでしょう。

定期的なメンテナンスは性能の低下を防ぎ、ロボットが常に最高のパフォーマンスを発揮できる状態を保つために不可欠なのです。

理由2:ロボット本体の長寿命化

適切なメンテナンスは、結果的にロボットの寿命を延ばすことにもつながります。小さな不具合を放置した結果、ある日突然、重大な故障を引き起こしてしまうケースは少なくありません。

定期的に専門家が点検し、消耗した部品を交換しておくことで、こうした大きな故障を未然に防ぐことが可能です。これは、私たちが健康のために定期検診を受けるのと同じようなものだと考えてよいでしょう。

決して安くはない初期投資を無駄にしないためにも、メンテナンスによってロボットを長く大切に使い続ける視点が重要になります。

理由3:予期せぬトラブルによる業務停止リスクの回避

メンテナンスを怠った場合のもっとも大きなリスクは、ある日突然ロボットが動かなくなったことによる業務への影響です。

例えば、配膳ロボットが停止すればレストランのホール業務が滞り、お客様を待たせてしまう事態につながります。倉庫の搬送ロボットが止まれば、出荷作業が遅れてしまうでしょう。

ロボットが動かない時間(ダウンタイム)は、業務の遅延だけでなく、顧客満足度の低下といったビジネス上の大きな損失に直結する恐れがあるのです。予期せぬトラブルを避けるためにも、計画的なメンテナンスが求められます。

サービスロボットのメンテナンスの種類とは?

サービスロボットのメンテナンスには、専門業者に依頼するものと、ユーザー自身で日々行えるものがあります。それぞれの内容を具体的に見ていきましょう。

専門業者に依頼する「定期メンテナンス」

メーカーや販売代理店などが提供している保守プランに加入することで、専門技術者による定期的な点検を受けられます。プロの視点で、ロボットが安全に稼働できる状態かを細かくチェックしてくれるのが特徴です。

具体的な点検内容はロボットの種類によって異なりますが、主に次のような項目が含まれます。

  • センサーの精度チェック:センサーが正常に周囲を認識できているかを確認し、ズレがあれば調整(キャリブレーション)します。
  • 駆動部分の動作確認:タイヤやアームといった動く部分に異常がないか、スムーズに動作するかを点検します。
  • 消耗部品の交換:バッテリーや清掃用のブラシ、タイヤなど、使用に伴い劣化する部品の状態を確認し、必要に応じて交換します。
  • ソフトウェアのアップデート:ロボットを制御するソフトウェアを最新の状態に更新し、機能改善や不具合の修正を行います。

これらの専門的なチェックによって、ユーザーが気づきにくい内部の劣化や不具合を早期に発見できるでしょう。

ユーザー自身でできる「日常点検」

専門業者による点検だけでなく、日々の運用の中でユーザー自身が行う簡単な点検や清掃も、ロボットの安定稼働には非常に重要です。専門知識がなくてもできる、基本的なチェックリストを紹介します。

  • 外装の清掃:本体やセンサー部分の汚れを柔らかい布で拭き取ります。特にセンサーが汚れていると、障害物を検知できず衝突の原因になるため注意が必要です。
  • 消耗品の確認:清掃ロボットであれば、ブラシに髪の毛などが絡まっていないか、フィルターにゴミが詰まっていないかを確認し、取り除きましょう。
  • バッテリーの状態:充電ステーションの端子にホコリが溜まっていないか、充電が正常に行われているかを確認します。
  • 異音・異臭の確認:稼働中に「いつもと違う音がする」「焦げ臭い匂いがする」といった異常がないか、日々チェックする習慣が大切です。

こうした日常的なケアが、ロボットの性能維持やトラブルの早期発見につながります。

費用相場と失敗しないメンテナンス業者の選び方

実際にメンテナンスを依頼するとなると、費用や業者の選び方も気になるところです。ここでは、費用感と信頼できる業者を選ぶためのポイントを解説します。

メンテナンス費用の相場と料金体系

メンテナンスの契約には、大きく分けて2つのタイプがあります。

  • 年間保守契約
    年間の料金を定額で支払い、定期点検やトラブル時の対応をしてもらうプランです。費用の目安は、ロボット本体価格の10%~15%程度と言われています。予算が立てやすく、いつでも相談できる安心感がメリットで、ロボットが業務に不可欠な企業におすすめです。
  • 都度対応(スポット契約)
    点検や修理が必要になったときに、その都度依頼して費用を支払うプランです。普段はコストがかからないのがメリットですが、緊急の際にすぐ対応してもらえなかったり、修理費用が高額になったりする可能性もあります。

どちらのプランが合っているかは、ロボットの使用頻度や重要性によって変わるでしょう。

信頼できるメンテナンス業者を選ぶ5つのポイント

業者選びで失敗しないために、以下の5つのポイントを確認しましょう。

  • 1.実績と専門性
    自社で導入しているロボットや、同じ業界でのメンテナンス実績が豊富かを確認しましょう。実績が多いほど、さまざまなトラブルに対応できる知識や経験が期待できます。
  • 2.サポート体制
    「24時間365日対応してくれるか」「トラブルが起きたとき、どれくらいの時間で駆けつけてくれるか」など、いざという時のサポート体制は重要です。
  • 3.料金の透明性
    見積もりの内容が分かりやすく、追加で料金が発生する場合の条件などがきちんと説明されているかを確認しましょう。誠実な業者は、料金についても丁寧に説明してくれます。
  • 4.メーカーとの連携
    メーカーから認定されているメンテナンス業者であれば、技術力も信頼できます。また、修理に必要な純正部品をスムーズに手配できる体制が整っているかも大切なポイントです。
  • 5.提案力
    ただ言われた通りに修理するだけでなく、「こうすればもっと効率的に使えますよ」「この部品は早めに交換したほうが良いかもしれません」といった、予防や改善につながる提案をしてくれる業者は、頼れるパートナーになるでしょう。

まとめ

サービスロボットは、導入して終わりではありません。その価値を最大限に引き出し、長く安定して活躍してもらうためには、計画的なメンテナンスが不可欠です。

日々の簡単な点検をユーザー自身が行い、専門的な部分は信頼できる業者に任せることで、予期せぬトラブルを防ぎ、業務の安定化につなげることができます。自社に合ったメンテナンス計画を立て、サービスロボットを有効に活用していきましょう。

なお、当サイトではサービスロボットの用途別におすすめの保守会社を紹介しています。ぜひ併せて保守会社選びの参考にしてください。

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ロボットの用途別に選ぶ
おすすめ保守会社3選
業務用清掃ロボット
なら
グリットアーツ
グリットアーツ公式HP
引用元:グリットアーツ公式HP
(https://gritarts.co.jp/solution/maintenance/robot)
おすすめする理由
  • 複数の清掃ロボットメーカーから認定された唯一の保守パートナー(※)として高度なスキルと知識を有し、現場での修理も的確に対応可能
  • 24時間365日現場駆けつけ可能な体制により、夜間・休日の稼働が多い清掃ロボットの保守も迅速に対応
案内・広告ロボット
なら
JBサービス
JBサービス公式HP
引用元:JBサービス公式HP
(https://www.jbsvc.co.jp/products/non-it/service_robot/maintenance.html)
おすすめする理由
  • 案内・広告ロボットで起きやすいソフトウエアのバグなどシステム側の不具合を、経験豊富な現役エンジニアが揃うコールセンターが受付け迅速な解決に導く
  • 顧客との対話の回答精度や反応速度を維持する定期点検によって、利用者との円滑なコミュニケーションをサポートできる
配膳ロボット
なら
DFA Robotics
DFA Robotics公式HP
引用元:DFA Robotics公式HP
(https://dfarobotics.com/)
おすすめする理由
  • 3,500台以上(※2)もの配膳ロボット導入実績をもとに店舗の環境やレイアウトを詳しく調査し、お客様やスタッフと接触しないよう調整
  • 訪問修理・部品交換だけでなく、オペレーションの効果まで分析。 店舗の経営改善までサポートできる

※2024年8月8日にGoogle検索で「ロボット保守」と検索した際に表示されるサービスロボット保守会社の中で、唯一。BIB Robotics Japan社のスマート清掃ロボット「J40」及びIDRIVERPLUS社の無人運転清掃ロボット「VIGGO」の認定運用パートナーとして保守サービスを提供。
※2:参照元:DFA Robotics公式HP(https://dfarobotics.com/topics/xsp--g9xq/)、2021年11月~2024年9月時点

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